熟女キャバクラに体験入店しようとした話

イワモト名残です。

タイトル通り、34歳にして初めて夜の仕事というものを体験してみました。

きっかけは、8個下の26歳の妹が、なんと新宿歌舞伎町の夜の蝶になってると、母親を通して聞いたから。

今まで、夜の仕事とは程遠い生活しか送ってこなかった私(薬局と居酒屋のアルバイトしか経験がない)は、「よ、夜のお嬢様!?キャバレー!?妹が!?」と姉としては心配な気持ちと、少し羨ましい気持ちだった。

「私も1度でいいから、夜の仕事とか経験してみたかった~」と妹にメールしてみたら、

「熟女キャバクラとかあるよ。体験入店してみれば(笑)」

って返信が来た。

私のなかの椎名林檎が、
「一度栄えし者でも、必ずや衰えゆく」っつってた。

一度も栄えていないし、一度くらい栄えてみたい。

そう思って「熟女キャバクラ 体験入店」と、ドキドキしながら検索してみた。

そしたら無数にヒットした。
在籍している女の子♡という欄を見ると、私なんて若い方だった。

40代、50代とかザラにいた。
なんなら34歳なんて「まだ受精すらしてないじゃん」ってチヤホヤされんじゃないの?っつー淡い期待もあった。

家から近い、調布にある渋めの熟女キャバクラに体験入店してみることにした。

一度でいいから経験してみたかったキャバレー。どんな感じなんだろうッ‥ていう、中学生のとき初めて両想いになった男の子と手をつなぐときに近いドキドキ感だった。

「〇日の18時に面接に来てください。持ち物は顔つきの身分証と本籍が書いてある住民票・・」と結構しっかりした内容の連絡があった。

面接当日。

私は会社に行くときよりも、かなりかなり頑張って化粧した。ラメのキラキラのアイシャドウとか使った。

ネットで買ったけど、着たことなかったワンピースを着て(どうせドレスに着替えるのに~)と鼻歌なんて歌いながら調布駅の改札を抜けた。

そしていざ駅から4分くらいのところに、
堂々と、そして凛とした、雑居ビルのなかにその熟女キャバクラはあった。

お店の重たい扉を開けると、そこはタバコ臭い夢の世界が広がっていた。

ここで、オトコとオンナが・・・お酒を嗜みながら、会話して、なんなら意気投合とかしちゃって・・アフター・・とか・・・!キャーッつって。

「イワモト名残さんですか?こちらにどうぞ」とスーツを着た大学生みたいな人が私を席に案内してくれた。

「いま店長呼んでくるんで、待っててくださいー。あ、そこの水飲んでもらっていいんで」

って、めちゃくちゃマッチングアプリにいそうな見た目で言い放った。

そして現れたのは、もう、なんちゅーか、マジでゴリラ。ゴリラのヤカラ。怖すぎ。店長怖すぎ。ヤバイ。ホンモノのゴリラ。

そして、私の顔を見るなり、
「ウチ、時給は2500円っす。今日は出勤してる女の子多いんで、体験入店できる日はこっちから連絡します」って言われた。

・・・想定外。

え、今日、キャバレー嬢になるつもりだったのに、後日?

「あっ、え、あ、そうなんですか・・分かりました」
と、準備にかけた2時間の何倍も巻きの5分くらいで面接が終わった。

ショボーンっつって家に帰って「体験入店 後日」ってなんとなく検索してみた。

そしたら、知恵袋で何件もヒットしたんだけど。

「後日体験入店で宜しくお願いします。体入できる日はこちらから連絡します。と来た場合、90%の確率で面接落ち」

とか

「面接当日に体験入店できないって、よほどの繁華街でしかない。ほとんどの確率で落ちてる」

とか。

え・・・私、落とされたの?

さ、34歳がっ・・っわか、若すぎたのか、な・・・!?

でも、90%の確率とか、ほとんどの確率とかって書いてたから、残りの10%に期待して来る日も来る日も、ゴリラからの連絡を待ったけど、音沙汰なし。

______私、本当に落ちたんだ____。

面接に落ちるって、就活以来!

書いてたら悲しくなってきた。

初めての体験入店(面接のみ)は不合格でした。
妹よ、面接に受かった妹よ、お姉ちゃんの分まで、羽を羽ばたかせておくれ。